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ギアの種類が産業用電動アクチュエータのパフォーマンスに及ぼす影響


ギアが電動アクチュエータのパフォーマンスにどのような影響を及ぼし、電動アクチュエータの効率を最適にするにはどうすべきかについて学びます。産業用電動アクチュエータのプラスチック製ギアとスチール製ギアの耐久性と機能について理解を深めます。

電動アクチュエータで一般的に使用されるギアタイプはどれですか?

電動アクチュエータには多くの種類のギアがありますが、一般的に産業用電動アクチュエータにはプラスチック製とスチール製の 2 種類のギアが使用されています。両方のタイプのギアには異なる形状があります。

  • スパーギアの特徴は、ストレートギアです。スパーギアは高温環境でも高い効率性を発揮します。ただし、これらのギアは他のタイプと比較して騒音が大きいため、高い効率性にはコストがかかります。

  • スムーズで静かな動作が必要な場合は、ヘリカルギアが最適です。ただし、これらのギアはスパーギアと比較して効率性が低く、ギアシャフトの軸方向のスラストが熱を発生させるため、電動アクチュエータの設計全体で考慮する必要があります。

  • ウォームギアは、電動アクチュエータを作動させる前にギア比を上げることで騒音を低減させることができます。ギヤ比の増加は、直径の大きい歯車を使用する場合と同様です。このタイプのギアはセルフロック式であるため、プラスチック製のウォームギアは効率性が低いことがよくあります。セルフロック機能をさらに強化する必要がある場合は、ブレーキを追加する必要があります。

  • 遊星ギアは、大きい歯車を囲む小さい歯車から作られます。典型的には、このタイプのギアは、歯車を通じた均等な力の分配により、非常に堅牢かつ効率的です。コンパクトなサイズで高いギア比を実現し、複数の産業用電動アクチュエータで使用されています。

プラスチック製ギアとスチール製ギアの主な違いは何ですか?

電動アクチュエータ用ギアは、どの種類のギアであってもその利点と欠点があります。

プラスチック製ギアとスチール製ギアを比較すると、通常、プラスチック製ギアの方が効率性に劣り、高温環境での動作が不安定となります。しかし、電動アクチュエータが製品仕様範囲内で使用される場合、例えば、アクチュエータがエンドストップを超えて使用されない場合や、機械式ブロックを回避している場合、ギアの素材が何であれ、性能の違いはなく、アクチュエータのパフォーマンスや製品寿命にも悪影響はありません。

プラスチック製ギアは騒音が低いため、低騒音レベルが重要な環境や用途に適しています。

一方、産業用電動アクチュエータは高負荷や高デューティーサイクル、高温といった過酷な環境で使用されるケースがよくあります。このような場合、スプールや遊星ギアを使用したスチール製ギアは充分に頑丈かつ効率的で、アクチュエータは最適なパフォーナンスを達成することができます。スチール製ギアでは、稼働中の電動アクチュエータから発生する熱でギアを損傷することがないため、デューティサイクルを気にする必要はありません。

それでも、ほとんどのLINAK®産業用アクチュエーターは、発生した熱がアクチュエータの他の部品に影響しないよう、デューティーサイクルを20%に設定しています。

ご存知でしたか?

通常、電動アクチュエータは、1つのギアがモーターとスピンドルに接続される設計になっています。スピンドルピッチを変えることにより、負荷と速度を調節できるようにしています。2つ目のギアステップをスピンドルとモーターの間に置くことにより、同じアクチュエータでも、パフォーマンスの幅を広げることができます。

電動アクチュエータを選ぶ際は、負荷と動作速度を乗算し、効率性を算出すると良いでしょう。これにより、必要な電動アクチュエータの種類が明確になります。

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- LINAKのチームが技術に関するご説明をいたします。新規開発案件などは、お気軽にご相談ください。

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