鉱業・建設業界におけるソリューションの大手サプライヤーであるSandvik Mining and Rock Technologyは、運転席の操作盤をの位置を調節するためにシリンダーを導入しました。これにより、オペレーターが自身の身長に合わせて運転台を簡単に調節できるようになりました。Sandvik社は長年、トップメーカーとして安全な運転席の設計に携わり、FOPS/ROPS認定の耐酸性スチール掘削リグ運転席を提供してきました。Sandvikの地下掘削機はオペレーターに最高レベルの安全性と快適性を提供しています。
重機の操作を人間工学で楽に
掘削作業は操作盤から制御することができます。操作盤を各オペレーターに合わせて水平、垂直自在に向きを変えられることが人間工学の重要性への関心が高まる中で要求されています。なぜなら、すべての作業は立つか座るかで行われており、操作盤が調整できることは非常に重要なのです。水平方向の調節はガイドレールで簡単にできますが、高さ調節は昇降機構が必要となるため、容易ではありません。
かつては、手動のクランクによるスクリュー機構を使用していましたが、これは非常に煩わしい作業でした。そのため、オペレーターは制御盤の位置を変えることなく、少し無理のある体勢で作業を続けていました」と、製品開発部のプロジェクト・エンジニアMika Väisänen氏は言います。
「当社の新製品である地下掘削リグSandvik DD422iは操作盤の高さ調節を電動で行っています。ホースの敷設やキャビンに穴開けの必要がある油空圧のシステムは最初から検討外でした」
製品の品質と信頼性が決め手
Väisäne氏によると、Sandvik社がLINAKの電動シリンダーを選んだのは、設計変更が不要で用途に最適であったそうです。それは費用対効果の大きい完成された高さ調節ソリューションです。
Sandvik社はさまざまなコンポーネントやシステムとの適合性および機能性を確認するため、本格生産に入る前に、新しい運転台の実物大モデルを作ってみました。電動シリンダーLA23は、最適なサイズ、パワー、IP保護等級の観点で優れており、操作盤調節に選ばれました。
「Sandvik Mining and Rock Technologyは、従業員、環境、顧客、サプライヤーに一切害を与えないという理念を掲げています」と、Mika Väisänen氏。
「Sandvik DD422iやその他の次世代ドリルシリーズで当社が提供しているオートメーションや安全機能は、オペレーターに最適な作業環境と最高の安全性を提供しています。人間工学を向上させたことは、Sandvik社が世界中のオペレーターのために、最高の作業環境を開発し、提供したいという熱意を明確に示しています。従って、適切な場所にシリンダーを設置することは、見た目よりも重要なのです。」
操作盤の前に立つMika Väisänen氏
操作方法:
- オペレーターは座位で作業するか、立位で作業するかを選び、ボタンを押して人間工学的に適切な高さまで操作盤を調節します
- 調節は電動シリンダーが行います
ペダル、アームレスト、操舵パネルの調節を電動シリンダーで行うことにより、容易に人間工学を向上させ、従業員に快適な環境を提供することが可能になります。また、ステップとガードレール、作業灯、警告ランプ、カメラなども調節することにより、さらに快適で安全な環境で作業することができます。
Sandvik社は世界的なハイテク・エンジニアリング・グループ企業で、金属切断用工具およびシステム、鉱業・建設産業向け装置、工具、サービス、技術ソリューション、高性能ステンレススチール、特殊合金製品、産業加熱用製品などの専門分野で世界の首位を保っています。
2016年現在、同グループは150カ国以上に約4万3000人の従業員を擁し、820億スウェーデン・クローネの売上高を出しています。Sandvik Mining and Rock TechnologyはSandvikグループの傘下企業で、鉱業・建設産業向け装置、工具、サービス、技術ソリューションの世界的大手サプライヤーです。フィンランド・タンペレにあるSandvik工場では、鉱業・建設産業向け地上・地下用掘削リグを製造しています。